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Fingerprint Record / 指紋のレコード
 

Fingerprints are usually used for biometric identification. In this work, I explore a novel use of fingerprint as a record disc by generating personalized sounds from fingerprints. Users can listen their sounds through touching the phonogragh needle with their fingers.

指 先をじっと見つめると、そこに広がる微細な模様から成る指紋はレコード盤に刻まれた溝のパターンに見えてくる。本作品では指紋をレコード盤と見立て、鑑賞 者が自分の指紋の溝をレコードプレイヤーの針でなぞる事により、その指紋から鑑賞者の固有の音を生成する。作品となる装置は、指紋の画像データを取得する ための「指紋スキャナー」と指先の微小な静電容量の変化を取得するレコード針の形をした「静電容量センサー」を持ち、これら2つのセンサーから得られる情 報をもとに音を決定する。
 装置は、まず最初にスキャンした指紋の画像データから特徴を分析してベースの音域を決定する。次にレコード針から指先の静電容量の値を取得し、音に微妙 な周波数の変化を与える。最終的に両者のデータをFM合成法により音を生成する。静電容量の値は指紋の位置によって変化するため、指紋の溝をレコードの 針でなぞっていく事で音が生成されていく。
 現在、指紋は生体認証等の個人識別で使用される事が多いが、自身の身体を通じて生成される固有の音を聞く事で無機質な指先に愛着を持つとともに、新たな視点で肉体を見つめる機会を提案する。

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